TOEICと英検
英語検定試験として現在最も注目を集めているのがTOEIC試験と言われています。大企業の約8割以上がTOEICのスコアを参考にし、企業によっては社員に受験を義務付けているところもあるため、多くの大学生や社会人が受験しています。TOEICテストは、日常生活の場面や国際的な職場環境でのコミュニケーション能力を測り、合否ではなく10点から990点までのスコアで評価します。また、TOEICはリスニング問題が試験の半分を占めています。リスニングが不得意と言われる日本人にとっては難関となりそうですが、日常的な英会話にはリスニング、つまり人の話を聞き取ることが最低条件となることからも重要視されるパートとなっています。マークシート式のリーディング試験では、特に解答の速さが要求されるため、試験テクニックや試験慣れした受験者が優位であるとも言われています。しかし、ネイティブ・スピーカーとのコミュニケーションにおいて、そのスピードに対応するためには、応答の速さも必要であると言えるでしょう。近年、スピーキングとライティングの試験も導入され、英検同様4つの英語能力(リスニング、リーディング、スピーキング、ライティング)のすべてを測定できるようになりました。
TOEICと英検では試される単語の種類や内容が異なるため単純比較はできませんが、相対的なレベルの比較は目安として;3級=
就職や転職などで参考とされるスコアは年々上昇傾向にあり、600点以上というのが一つの目安になっています。また外資系の企業の場合、700点以上は必要になるでしょう。
TOEICはスコアが世界で通用する世界共通試験だと考えられていますが、実際にはTOEIC受験者の9割が日本人と韓国人で占められているため、国際的な認知度は低いのが現状でもあります。TOEICは、日本企業においては大変重宝される試験ですが、海外への留学、就職、移住などを考えている場合には世界的に認知度の高いIELTSやケンブリッジ英検などの受験をお薦めします。